退行催眠の中で、過去生退行(前世療法)というセラピーも行っておりますが、
過去生の存在について、「あります」と断言することはできませんし、
過去生退行は過去生を証明するものではありません。
セラピーの中で、ほとんどの方が過去生(らしきイメージ)を思い出しますが、
だからと言って、過去生は存在するという証明には不十分です。
「魂が様々な情報を帯びて生まれて来るのであって、過去生はない」という考え方もあります。
「無意識が、本人が気づきを得るために必要な情報を過去生のようなイメージで見せる」と解釈し、「過去生退行の手法を用いるとよくなっていく」、その事実に目を向けていきます。
大切なのは、過去生の自分が何者だったかではなく、
出てきたイメージやビジョンをどう読み解き、どう日常生活に活用するかということであり、
どう現実を生きるかということです。
スピリチュアルブームに流されて、現実離れしたのでは本末転倒です。
「過去生」「前世」などを前面に出しているセラピーやビジネスがありますが、
仮に過去生が存在するとしても、
今現在の人生で出会っている人との絆を深めることができなければ、
何の意味もなさないのではないでしょうか。
究極のスピリチュアルな生き方とは、地に足を着けて、
自分も人も大切にしていくことではないかと考えます。